台風なんて、大嫌い!!!
日本は台風銀座と呼ばれるほど接近する台風が多いですね。特に昨年は上陸した台風が10個と釣船にとってだけでなく
日本全国の人に多大に被害を与えました。今年もすでに台風が上陸し、例年にくらべて、とても大きく、全国規模の被害が出ています。
台風はどこで、どうやって出来るのでしょう。
1.台風の誕生
日本では海面水温が高い海域で誕生します。この海域で上昇気流が発生し、この気流によって発生した積乱雲がまとまって
渦を形成し、この渦の中心の気圧がどんどんと下がっていき、熱帯低気圧になっていきます。ちなみに、中心の最大風速が約17m
(風速8)以上になったものを台風と呼びます。また、東部太平洋や北部大西洋で発生したものをハリケーン、インド洋や南西大西洋で
発生したものをサイクロンといいます。
2.発達
日本の南東海域で誕生した台風は沖縄から日本に接近してきます。海面付近の水蒸気が雲になるときに熱が発生し、その熱を
エネルギーにして台風はどんどん発達します。この段階で台風の中心気圧はどんどんと低下し、中心の風速も強くなってきます。
また、台風が近づくとなぜ、潮位が上がるのでしょうか。台風が近づくと台風による風が沖から岸に向かって吹くと、海水は沿岸に
寄せられる為に海水面の水位が上がります(吹き寄せ効果)。また、台風の中心は気圧が低いので、海面が上へ引っ張られ、
海水面の高さが上昇します(吸い上げ効果)。この2つの相乗効果で起こる海面上昇を高潮と呼びます。三喜丸のある横浜でも、
以前は全く心配ありませんでしたが、ここ10年間で異常に潮位が上がり、昨年(2004年)の台風では一番東の桟橋に船が
乗り上げそうになり、台風の通過まで、1時間ほど、エンジンをかけて、過ごしました。
3.最盛期
暖かな海で発達した台風は日本近海に接近します。暖かな海域から低温の海域に接近した台風はエネルギーとなる水蒸気が
少なくなるので、発達は止まります。中心の最大風速は序所に弱まりますが、反面、暴風域の範囲は広くなります。
基本的なルートは決まっていますが、春の台風は比較的緯度の低い場所で発生し、東からの季節風にのってフィリピン方面に
抜けて行きますが、夏場の台風は誕生する場所が北にずれるため、最初は西に行きますが、地球の自転により北上し、日本に
近づくと偏西風の影響により、東にずれる為、日本に近づいてきます。迷走台風とよばれこの段階が船長にとって一番心配です。
強さの階級 | |
階級 | 最大風速 |
強い台風 | 33m/s(64ノット)〜44m/s(85ノット)未満 |
非常に強い台風 | 44m/s(85ノット)〜54m/s(105ノット)未満 |
猛烈な台風 | 54m/s(105ノット)以上 |
大きさの階級 | |
階級 | 風速15m/s以上の半径 |
大型(大きい) | 500以km上〜800km未満 |
超大型(非常に大きい) | 800km以上 |
4.衰弱
日本に上陸したり、日本海に抜けたりすると熱エネルギーの供給が少なくなるために、熱帯低気圧に戻るか、上空に寒気が
流れ込む為に温帯低気圧になります。上陸した台風が急速に衰えるのは水蒸気の供給が無くなる為です。
5.防災
2005年はアメリカや日本でも台風による多大な被害が出ています。まだ、遠いから大丈夫と楽観せずに充分ご注意下さい。
台風の進路予想が当たる確立は約70%。信憑性が高いのは、24時間だと思い、常にテレビ、インターネットで最新の情報に
気を付けて下さい。三喜丸のホームページでもリンクが張ってありますが、下にご紹介いたします。
台風情報 ウェザー インフォメーション サービス ここの台風情報のご参考に。
デジタル台風・台風画像と台風情報 ここの台風ウェーブログの台風○○号をクリックして下さい。
気象庁と米軍の進路が出ます
参考資料 水中造形センター Marine Dining誌
国土交通省 京浜河川事務所 ホームページ